忘れ物をしたよ 昨日に
それを明日 探しに行くよ
| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK |
| CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
内緒ごとには嘘が付き物

こんばんは。寝たほうがいいと思っている、夜です。明日は私にしたらそこそこ早い時間に家を出なければいけないし、社交場だし。それでも、何となく落ち着かない気分なので言葉を書きます。文章を書きます。そうしたら安心して眠れるかもしれないから。

 

じゃーん、と言われて見たその車は、思ったよりもずっと可愛いものだった。色だって、イメージしてきたものとは随分違った。時間が過ぎれば人の趣味や好みは変わる、とは本人の言葉。それを自ら示すかのように、嬉しそうにその人は深夜にたった一台残った車を見せていた。

 

内緒、って、何だろう。当たり前のように折っていた指をぐいと戻すように、あの人は私を選んで、彼女を切り捨てた。そこにはきっとその人なりの論理があるのだろう。何か言っていたけれど、私には理解できなかった。理解しようとしなかったのかもしれない。そこにあったのは、内緒ごと。当事者以外の全てを共犯者にしながら、私は口元に指を一本寄せた。内緒?と聞いたら、どんな顔をしていたっけな。もうそこには何もないはずなのに、動揺していてその表情を覚えていない。

 

もうそこには何もないはずなのに、色んなことを考えた。他に誰も走っていない道をぼんやりと眺めながら、芳香剤の香りに浸されながら、とりとめのないことを話しながら、色んなことを考えた。今まで誰がここに座ってきたのだろう。特別な人がここに座ったことはあるのだろうか。特別って何だろう。いわゆる「特別な存在」は未だにいないと言うけれど、それをどこまで信じていいのだろうか。左耳にだけつけていた二重螺旋のようなピアスをここに落として行ったら、誰か困ってくれるのだろうか。そんな安い女のようなことをしたら後悔するだろうと思ったけれど、そんなことを思案している段階ですでに後悔は始まっていた。結局、疲れた顔をした私が家の鏡の前でそのピアスを外した。そんなどうしようもないことをして、ようやく解けてきた警戒をまた買ってしまうわけにはいかない。

 

ここまで、その人の言葉を信じるとすれば、世界で誰よりも私がその人に魅力を覚えてきたことになる。の、かな。その確証はないけれど、それを否定する証拠もまたない。私のものになって、と思う時期はもう過ぎた。時々、過去があまりにも強い力で私を呼び戻そうとするときはくらりと来てしまうけれど、それを別とすれば、もうその関係を望むことはない。ただ、別例(なんていう言い方を昔の私が許すわけがないのだけど)が示すように、死神の鎌をひと振るいしてもらえれば、悲しみもするけれど、幾分楽にもなれる。それなりに呪縛のもつ力は強いから、私だけの力では解ききれない。どうか断ち切って、と願うのに、全然そうしてくれないから、何だか腹が立ってしまう。

 

あるいは、早く仲間がほしいのかもしれない。このままでは私は一人ぼっちでその人の魅力を抱え込まなければいけない。実際に語り合うことはなくても、その良さを分かってくれる人が地球上にもう一人くらい欲しい。そうでなければ、私が全部背負いこんで、愛していかなくてはならないじゃないか。誰に頼まれているわけでもない、ただのエゴだけど、あの人は愛されて然るべき人だから、誰も愛してくれないのであれば、私が愛さなければいけない。早く誰か気付いてほしい。誰か私に賛同してほしい。あの人は、とっても素敵な人だから。

 

別に今更どうとかこうとか、言う気はない。本当だよ。あの人の前で自分の恋人の話をするのは少々複雑ではあったけれど、それだけのこと。突然何かをすることもない。念のために身構えたけれど、何を言われることもない。どんどん知っている道に入っていく。寂しい。でも、それだけ。

 

これ以上この話は続かない。だって、本当にそれだけのことだから。未来も無い、現在も無い、過去も無い、時間軸の上にぽつりと浮かぶ一点なだけであって、それ以上でもそれ以下でもない。ただ一つの記録として、書き留めておきたかった。書き留めることで成仏させられるというと、結局留めているのか何なのか分からない表現になってしまうけれど、そういう動機です。

 

最近、ツイッターのオタ垢で「賢い人」と評してもらえることがあるのだけれど、どうしてなんだろうね。ずっと「可愛い」「尊い」「無理」「死ぬ」としか言ってないのに。確かに、世間的に見て大馬鹿というほどのことはないだろうけど、そこでは随分脳みその足りないことしか言ってないはずなんだけどな。色んな物事の見方をしていると言われたけれど、正面から見るわけにはいかなかった時代が私を育ててくれたのかなあ。だとしたら、あの不自然な花の香りも、何らかの意味を持つのだろうな。

日常 comments(0) -
スポンサーサイト
- - -
Comment








<< NEW | TOP | OLD>>