スポンサーサイト
- 2024.01.22 Monday
一定期間更新がないため広告を表示しています
- -
- -
- -
私の経歴だったり成績だったり、何というか、「履歴書的な」私を見た人間に、どうか私を英語に関係する世界へ誘いこもうとしないでください、というのは難しいのかもしれない。皆ごく当たり前のように、私が英語あるいは英米に関係する何かをしたがっていると解釈してしまうのだ。本人は、もう英語など嫌になってしまっているのに。英語という、アメリカやらイギリスやらという冠のついた世界はもう私の居場所ではない。私がしたいのはそんな事じゃない。もったいないと人は言う。言われなくても分かっている。それでも、私はもう消費されてしまったから。もう違う世界に行っても良い頃だ。
迷う。不安である。靄の中を進むのは簡単ではない。手探り、手探り。次の一歩が実は大穴でもう二度と息を吐く事もない、そうならない保証などどこにもない。それでも進む。手探り、手探り。
浮気などするもんじゃないね。それは恋愛的な意味ではなくて、もっと実質的というか、実用的な意味で。心が遊んでしまうと、根を張らないといけない部分に養分がいかなくなる。人の真似をして遊んでいては、きっと自分の事が出来なくなってしまうよ。そして人真似はあくまでも遊びであるけれど、元になる人たちは皆真剣だ。敵を作るな、そんな些細なことで。自分の事に目を向けろ。
散らかった部屋を片付けようとして、疲れ果てる。少しはマシになったけれど、まだ散らかったままだ。部屋を綺麗にするのは得意じゃない。得意じゃないどころか、苦手である。もうじきこの部屋も出る。それまでに何とか整理をつけなければ。色んなものに関して。
何だか色んな事が上手くいかなくて、無理矢理前向きな気持ちに切り換えようとして、結局余計酷い事になってしまっている。過去に逃げたい。どれだけ辛くても、過去というものには一度は乗り越えたという実績がある。きっと何度繰り返しても乗り越えられるだろうと思い込んで、一時停止を押しては巻き戻そうとする日々。本当は、リモコンに手を伸ばした段階で正気でなどいられないというのに。過去もかつては現在で、我々が戦える相手はいつだって現在だけだ。過去も未来も、ここに立っている私が何をどうしたって勝てる相手じゃない。
一人静かに寒い夜道。見慣れた道の遠近が歪む。ああまた始まった、と私は思う。少しだけ歩道からはみ出して歩く車道。対向車がスピードを落とす。運転手の男と助手席の女がしっかりと私の顔を見たのを知っているのは、私がしっかりと相手を見ていたからだ。分かっている、私がこうしている時、何も知らない人は私のことを頭のおかしいやつだと思うことを。それでも構わない。ただ芯から冷えていく体を抱えて、雲の隙間に光る星を見て、自分がどこに向かっているのかもう一度問いかける。
丁寧に作られたケーキを切るための小さいナイフは、どうも魅力的に見えた。歪んだ気持ちを抱かせる相手が持ってきた小さなナイフ。言葉で説明するには難解すぎる感情。複数要素が複雑に絡んだ感情。簡単な言葉で言えるのは、ただその小さなナイフが魅力的だった、ということだけ。林檎を剥くのに丁度良いサイズだと思った次の瞬間に私の頭の中で繰り広げられるダーツ投げ。誰かを刺し殺すにも自分を痛めつけるにも丁度良いサイズ。洗剤塗れのスポンジで刃についたクリームを拭いながら、鋭く私の右手を切り裂けば良いのにと思った。
好き放題書いた電子手紙に返信はない。最近はお手紙を食べてしまう黒だか白だかの山羊さんが働いていて、もう私は何を信じていいのか分からない。真夜中、もう電話をする相手もいない。自分本位の私と自分本位の貴方では新しいものなど生まれないね。偽善と欺瞞を抱えて、必死で表面に塗ったクリームだけを整える。バターナイフはナイフにしては丸い。相手がそれだけ柔らかく、切っ先を受け入れるから。がん、がん、と、切っ先を叩きつけて固い壁を砕こうとしていては、いつか刃が駄目になってしまうよ。
そんなに体が弱いつもりはなかったけれど、ここ最近の発熱頻度が少しおかしい。そのまま体内から牙を剥かれて死んでしまえたらいいのに。外側世界からナイフを突き付けるにしては、対向車のライトが眩しすぎるよ。おかしいのは、私だけでいい。
実は、壊れつつあるのは、私の方
依存されるという事に対する依存
手放す権限を持ちながら手放される可能性も持つ恐怖
優位という名の劣勢
信じる事が怖い
誰かを、じゃなくて、何か、を
未来なんて分からない
それはいつだって私を一歩下がらせる盾だったけれど
今この盾が私を一歩先へ進ませない
くらくらする、助けて
死んでしまいそう
怖いよ
きっと君も怖がっているだろう
綺麗な言葉を聞いてしまうと
一人の夜の静けさが耳を襲うの
いっそ壊れてしまえたら楽なのに
何故私は客観を保とうとするの?
それでも、
私の切望が求めるのは
君の心じゃなくて君の愛だ
寄りかかられる振りをして何とか倒れずにいる
辛い、
何がどう辛いのか分からない
いっそ殺してくれたらいいのに
世の中は綺麗な感情ばかりでは語れないものなのです。勝者が語る言葉ばかりが本物で、常識で、基準となっていく。敗者にはおとなしくそれに従うか、道を逸れていくしかの選択肢しか残されていない。そんな敗者を踏みつけ見下すことを当然とみなす、それが勝者なのです。彼らの蔑視はあまりに当然すぎて、強弱の認識すらない。彼らは見下しながら言うのです。「弱い者いじめは駄目だ」と。
そうです、世界にただ一人の貴方です。選ばれた人であり、選んでくれた人であります。それさえも、そんなささやかな奇跡さえも、絶対的勝者のもとでは鼻で笑われて飛ばされて行くのです。世界を味方にしたい私と、世界を敵にしたい彼ら。彼らの生きる世界で私はいつだって弱者になってしまう。貴方を守れるほどに強くなりたいと言えば、貴方さえも私の道を閉ざしてしまう。それが勝者の歩む道ではないから、と言って。
私は貴方を弱者にはしたくないと思っています。弱者、敗者の痛みを知っているから。それでも貴方は私を捨てないのです。貴方自身はあくまでも勝者なのに、何故私などに構うのでしょうか。私は永遠の弱者です。永遠の敗者です。戦うことすら許されないアウトローに、望みなどいらないのです。それなのに何故貴方は私を捨ててしまわないのですか。世界を敵にして傷つくのは貴方だというのに。
美しい感情を抱くことは、誰にだってある。それでも、その感情をどう使うかは、必ずしも美しくないかもしれない。美しい感情、いいえそれ以前にそもそも「美しい」とは何なのでしょうか。私の思う「美しい」は貴方の思うそれと同じなのでしょうか。分からない。人はそれぞれにルールを持っていて、それが重なった相手とはきっと上手く歩いて行けるだろう。大多数が頷くルールに合わせて生きなければならないのです。それを知っていても、私のルールは遠いところにある。一人ぼっちでボールを地面に叩きつけているのです。
怖いですね、
上手くいかない事だらけですもの