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    華やかな光が似合う影

    • 2017.03.24 Friday
    • 01:09

    なんだかむしゃくしゃする。理由はよおく理解している。

     

    気持ちの折り合いを付けることに苦労している。私はありがたいお話を頂いて、それは大嫌いな人から奪い取った機会で。奪い取ったって言っても、公正なやり取りに基づくもので、決して悪いことではなかったけど、相手が嫌いだからどうしてもそういう認識をしていた。このお話を受けることは、捉え方によっては私を優秀な人間に仕立て上げるものでもあった。だから、私は公正に奪い取ったこの権利を、まるで初めから自分一人に純粋に寄与されたもののように思いこんでしまわないよう、自分を律することが必要だった。そう律することが必要な時点で、どこかで思いこみは始まっている。それにも薄々、気付いてはいたけれど。

     

    昨日知ったんだ。大嫌いな相手も、別の場面でありがたいお話を頂いていたようで、言うなれば立場として並んだようだ。何なら、これまた偶然ではあるのだろうけど、相手の方が良い条件でお話を頂いている。そう、我々二人に起きたことはどちらもイレギュラーというべき幸運であって、そしてどちらがどちらの話を受けることになるかというのも偶然によって決まっている。だから、この件に関して、私と相手との優劣は一切関係ない。

     

    ……というのも、よおく理解しているのだけど、気持ちの折り合いはなかなかつかない。自分が優秀だから、相手よりも優れた立場に恵まれる、という、ありもしない幻想にどうしても自分の意識を巻き込んでしまっていた。若干の罪悪感もあったから(それを感じる必要もどこにもなかったけれど)、ほっとした気持ちもあった。純粋に、よかったね、と思う気持ちも無かったわけではない。ただ、もやもやしてしまっているのは、ちっとも否定出来ない。自分の自己肯定を外部に委託する癖が抜けなくて、それを取り上げられた気持ちになってしまうのかもしれない。それに、感情として大嫌いな相手だから、能力も自分よりずっと低いと思いたくて、同じ立場に並んでしまうことに抵抗があるのかもしれない。同じ立場っていうか、何なら下位なのかな。ほら、そんなことばかり。

     

    何度でも言うけれど、これはどちらも純粋な偶然。強いて言うなら双方ともにある程度の能力を認められたがゆえに起きたこと。それはまあ、我々の能力というよりも、指導教官の能力だと言うべきかもしれないけれど。だから、こんな風に妬んでいる自分を浅ましく思うし、恥ずべきとも思う。同じ立場について、お互い頑張っていこうぜと思うべきだろうし、お前には負けないと思うべきだと。悲しい、こうして自分も恵まれた環境にあるのに、人を妬み、蔑みたい気持ちが満たされないと不機嫌になってしまう自分が。

     

    これは結局、仲の良い、信頼のおける人物ではなくて、大嫌いな人が相手だから起きている感情だとは思う。まだ、大嫌いな人が幸せになって手放しで喜べるところまでは来ていないんだろうな、人間として。自分の特権性の保持欲求と、相手の幸せを厭わしく思う気持ち。これが混ざって私を襲ってくる。

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    そんな気分

    • 2017.03.05 Sunday
    • 13:22
    全ては通り過ぎていくのだなと、ふと思った。

    悲しい歌もいつか懐かしい歌になる。私を壊すように聴き続けて、罪を痛みを擦り付けたあの歌からもう今年で四年経つ。繰り返された運命の台詞からはもう十年。いつの間にか遠くまで来たものだ。

    時々思い出すことはある、あれこれ。それでもそれは強い握力で心を掴むのではなくて、そっと擦りむいた膝に添えられる母の手のように、温かさと慈しみを持った記憶に変わっていった。どれもこれも、私を私にしていく過程にあった出来事や感情で、きっとそれらを回顧している私だっていつか未来の私を構築している一部に変わっていく。そうして時は過ぎて、人は人になっていく。

    友人の娘は、自分の手の存在を初めて見つけたようで、じいっとそれを眺めていた。それと自分(の思考?)が一つの連動した肉体であることはまだ知らないのだと思う。可愛いなあと思うと同時に、人というよりもただ一つの生命体というか、生命を持った個体である赤子がいかにしてこうして人間になっていくのか、興味がわいた。

    記憶をストックする媒体でもあり、感情を記憶に変換する機関でもあり、感情を受容するアンテナでもあり、記憶からまた別の感情を生成する機関でもある、人間というのは不思議な生き物です。私は、私だったものからどんどん私になっていって、またいつかの私を作っている。全ては通り過ぎていくのです。

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